2024/11/11
クラウドソフトの利用で会計・給与・請求書をまとめ…
コラム
昨今、さまざまな業務が「デジタル化」しており、その影響は経理部門にも波及しています。
しかし、今までアナログで仕事をしてきた経理担当者にとっては、いきなりデジタル化だと言われても混乱して、経理部門の効率化に失敗してしまうリスクもあるのです。
そこで今回は、経理部門におけるアナログとデジタルを上手に組み合わせる方法を4つ紹介します。
経理業務が関わる分野における法改正や働き方改革は、経理部門に対するデジタル化を推進する流れを生み出しました。
改正後のルールに則って経理業務を進めることだけでなく、経理部門のデジタル化は「人件費削減」「働き方改革の推進」「コア業務への人材の集中」「業務の属人化の回避」といったメリットも生み出します。
経理業務のデジタル化のためには、適切なシステムの導入とその習熟が必要ですが、今までアナログで経理業務を進めていた企業では、いきなりデジタル化を取り入れると経理部門が混乱してしまう可能性もあるのです。
そこのため、適切なステップを踏んでデジタル化を進めていく必要があります。
経理業務をスムーズにデジタル化するためには、以下のステップを経て効率化を図る必要があります。
2-1) 目的の明確化と現状把握
まずは、経営陣と現場の従業員が、経理のデジタル化をする目的と現状について認識を共有する必要があります。
「なぜデジタル化が必要なのか」「現状ではどこに問題があるのか」を明確に言語化・数値化することによって、デジタル化に対するモチベーションを確保することができ、社内が一丸となってデジタル化を進めることができるでしょう。
2-2) 適切なシステム・ツールの選定とマニュアル化
デジタル化では今まで紙の書類などで行っていた業務をパソコンなどのツールで管理するため、経理向けのシステムを導入する必要があります。
また、誰でも均一にシステムを使いこなせるように、業務フローの見直しとそれに伴うマニュアルの作成が必要です。
2-3) デジタル化の効果を測定する
デジタル化によって経理業務は効率化する可能性がありますが、実際のところはわかりません。
そのため、定期的に経理部門の業務効率化の結果等を可視化して、それをフィードバックすることでさらなる効率化を図ることが重要です。
2-4) 一部の業務をアウトソーシングする
今まで使ったことのないシステムを利用することで、経理部門では業務が圧迫される可能性があります。
そのため、経理業務の一部をアウトソーシングし、業務の負担を軽減することでデジタル化に専念してもらう措置も必要になるかもしれません。
時代の流れから、経理業務のデジタル化が求められますが、慌てて導入すると現場は混乱して効率化どころの話ではありません。
可能なところから少しずつデジタル化を進めていき、経理担当者に余計な負担を強いることがないようにして経理部門の効率化を実現しましょう。
K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
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