2024/11/11
クラウドソフトの利用で会計・給与・請求書をまとめ…
コラム
本来は、仕訳や転記のミスを発見するために作成する「試算表」ですが、会社の利益や財務状況などを把握するためにも役立ちます。
試算表を早期に作成することでさまざまなメリットがありますが、早期に作成するためにはどのような点に気をつければよいのか経理担当者であれば知っておく必要があると思います。
今回は、試算表を早期作成するための10個のポイントをご紹介していきます。
試算表とは、仕訳や転記、計算上のミスがないかをチェックするために総勘定元帳から数字を転記して作成します。
「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」と特徴の異なる3種類の試算表があり、借方・貸方の数値が一致しない場合にミスがあると判断します。
会社によって、月ごとに作成する「月次試算表」や、四半期や半期ごとに作成する試算表、期末に作成する「決算前残高試算表」「決算整理後残高試算表」などがあります。
試算表を早期に作成すると、以下のようなメリットがあります。
●タイムリーかつスピーディーな経営判断が可能になる
●社外の利害関係者からの評価や信頼度が上がり、金融機関から融資を受けやすくなる
●決算業務が早まる
●月次・四半期・半期ごとの経営計画とのズレが修正できる
試算表を早期作成するメリットを最大限活かすためには、月次試算表を遅くとも翌月3~7営業日中には作成したいものです。 月次試算表を早期に作成するためには、以下のようなポイントがあります。
●なるべく早めに試算表の早期作成の体制作りを行う
●経費を毎日記帳する
●売上・仕入など販売管理ソフト等でタイムリーに管理する
●クラウド会計ソフトを導入する
●ネットバンキングを活用し、小まめに現金の照合や当座預金・普通預金の通帳記帳や預金残高のオンラインでの管理などを行う。
●試算表を週ごとに作成する
●売上・仕入・給与・経費などの締め日を末日にする
●概算で入力するか数字が小さければ翌月に繰り越す
●光熱費などは支払時の計上とし、決算時だけ未払い計上する
●他部署との連携やルール作りなどを徹底する
また、四半期末・半期末・期末に作成する試算表を早期に作成するには、月次試算表を早期に作成することにより、それぞれの期末の試算表も早めに作成することが可能となります。
試算表を早期に作成するためのポイントはご理解いただけたでしょうか。
試算表を早期に作成することは会社の経営において大きなメリットがあります。
自社の状況に合わせた試算表の早期作成の体制づくりに早めに着手することがポイントです。
また、試算表の早期作成については、経理業務のアウトソーシングを選択肢の1つにおくことも検討されるとよいでしょう。
弊社では、体制づくりのご支援等も行っておりますので、お困りの際にはお気軽にお問い合わせください。
K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
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