2024/11/11
クラウドソフトの利用で会計・給与・請求書をまとめ…
コラム
経理業務は、会社ごとに業務フローなどが異なり、その上、専門的な知識やスキルが必要とされるため、特定の人にしかできないという傾向があります。
属人的でブラックボックス化しやすいために、経理担当者が突然退職したときには、経理業務が滞って、会社の営業活動に支障が出て、取引先などに迷惑をかけてしまうリスクがあります。
また、経理業務は、膨大な手間と時間がかかるため、繁忙期には担当社員は多くの残業を強いられ、疲弊してモチベーションが低下してしまいます。
このようなデメリットをなくしていくためには、経理業務を仕組み化することが必要です。
今回は、経理業務を仕組み化する6つの方法についてご紹介します。
業務の「仕組み化」とは、「いつ・どこで・誰が・繰り返し行っても同じ結果が出る」業務フローやシステムを社内に構築するということです。
経理業務の仕組み化を行う目的は、経理業務の業務フローやシステムを社内に構築して、不特定多数の人が経理業務を行えるようにすることです。
経理業務を仕組み化することには、以下のようなメリットがあります。
●経理業務の属人化を解消し、不特定多数の人が経理業務を行うことができるようになり、経理業務の停滞に関するリスクが減少する
●経理業務の見える化・効率化・安定化が図られる
●個人のミスや不正の誘発が減少する
●担当社員の残業時間が減り、モチベーションアップが期待できる
経理業務を仕組み化するためには、以下のような方法があります。
1.【現状分析】担当者ごと、チームごとの順で既存業務の現状分析を行う。工程・工数・「ムリ・ムラ・ムダ」を洗い出す
2.【仕分け】業務を「仕組み化できるものとできないもの」「内部処理業務と外注で効率化できる業務」に分類して優先順位をつける
3.【仕組み化の方法の検討】仕組み化できる業務の個々に対して、経費精算システムやクラウド会計ソフト、経理代行サービスの活用を含めた効果的・効率的な方法の検討を行う
4.【仕組み化①仕組み作り】検討した方法の中から、自社に適した「いつ・どこで・誰が・繰り返し行っても同じ結果が出る」方法を選択する(開始と終了に一定の強制力を持たせることも重要)
5.【仕組み化②運用】仕組み化した業務フロー・システムをマニュアル化して運用する(役割分担・スケジューリングも行う)
6.【仕組み化③チェック・見直し】新たな業務フロー・システムについて、チェックし見直すことを一定間隔で繰り返し行う
経理業務の仕組み化は、経理業務の属人化のリスクを排除する以外にも、経理業務の見える化・効率化・安定化などさまざまなメリットがあります。
貴社に最適な経理業務の仕組み化を実行しましょう。
また、経理業務の仕組み化に伴い、経理業務のアウトソーシングも検討してみましょう。
経理業務の標準化には時間がかかりますが、仕組み化することで効率化が図れ、経理担当者の体調不良による長期休みや、リフレッシュ休暇などを与えやすくなるメリットもありますので、標準化にご興味があれば、お気軽にお問い合わせください。
K&P税理士法人
山口 貴澄
経理業務改善、経理体制構築、クラウドツール導入支援
大学卒業後、建築業界、学習塾の教室長などを経た後、ベンチャー企業の経理業務に従事。
その後、中小企業の経理業務の効率化に貢献したいとの思いから、会計事務所業界に転身し、2020年にK&P税理士法人へ入社。
前職で多業種から経理業務改善の相談に対応した経験から、クラウド・ITツールを活用した経理フローを構築し、経理業務の負担を圧倒的に軽減する提案に定評あり。
特に、マネーフォワードのクラウド会計の導入支援を得意とするほか、初級シスアド(現ITパスポート)、Excel表計算処理技能認定試験1級も保有。
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