2024/11/11
クラウドソフトの利用で会計・給与・請求書をまとめ…
コラム
コロナ禍において働き方改革などが進み、その流れに対応できず貴重な人材が社外流出してしまったり、少子化の影響により人材不足で悩んだりしている経営者は少なからず存在します。
恒常的に経理担当者などの採用・定着・退職への対応をしている現状から、なんとか脱却する方法はないものかと日々考えていることでしょう。経理担当者の退職は、引継ぎ等に時間がかかるなど問題があると経営に直に響いてきます。なるべく経理担当者には定着してほしいものです。ではどうしたら経理担当者は定着するのでしょうか?
経理担当者を定着させる方法の第1段階は、自社の問題点を把握することです。離職する従業員は、離職理由について、はっきりとは明言しません。したがって、離職者の離職原因は何なのかを謙虚に把握して自社の問題点を探る必要があります。自社の問題点が把握できないと改善に繋がらないからです。
一般的に、離職原因で多いのが、以下のような事例です。自社に当てはまるかどうか冷静に客観的に分析しましょう。
● 社風に馴染めない
● 経営者・上司・同僚との人間関係
● 給与・労働時間などの労働条件・環境
● 会社に成長性を感じられない
● 仕事に達成感が感じられない
経理担当者を定着させる方法の第2段階では自社のあるべき理想像を思い描くことです。本来は、自社に合った適正な人材を採用して、自社の経理業務に適合するように教育研修をして、優秀な人材として育成し、定着させることが理想像です。社員の定着こそが、新規採用して育成する時間とコストを考えると、もっとも効果があるコスト削減にも繋がるのです。
そして理想像と自社の現状とのどの部分に乖離があり、どの点が問題なのかということを詳細に丁寧に見極めることが重要となってきます。問題があるのは、採用面、労働条件・環境、社風、経営者の思考、会社自体の将来性、業務効率等どの部分かの特定が大切です。
経理担当者を定着させるための最終段階は、自社の問題点と改善点が把握できたら、以下の視点で、競業他社より定着率向上を目指すための改善を行いましょう。
● 働きやすい職場環境を作ること
● 働きがいのある会社にすること
● 経営者の意識を変えること
ヒトと業務の問題を一体に捉えて、部分最適ではなく全体最適を図りながら、改善を図りましょう。経営者の意識を変え、従業員が楽しく仕事ができるように、ボトムアップの社風作りなどさまざまな工夫をして、会社との繋がりを意識させ、モチベーションアップに繋がるような社風を作るべきでしょう。
以上のことから、経理担当者を定着させるポイントは、ズバリ「働きやすさ」と「働きがい」です。自社をこのような会社に変革させるには、現状の問題点を把握して、経営者が意識改革をして、謙虚に改革を行うことです。経理の問題改善は経営者の重要課題ですが、簡単には解決しませんので、時間をかけて緻密な計画を立てて実行していきましょう。
経理担当者を定着させる仕組み作りと併せて、経理担当者のモチベーションアップや経理業務の効率化のために、経理業務のアウトソーシングを検討することをおすすめします。
弊社では経理業務改善について、経理コンサルティングを実施しております。ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。
平野 樹里
クラウドツール導入支援、労務サポート
一般企業で人事・経理システムの開発等に従事した後、2010年に香川会計事務所(現:K&P税理士法人)に入社。K&Pグループの給与計算、請求書発行、システム設定などの総務業務全般を担当しながら、クラウドツールの導入を推進し、グループ内の業務効率改善に大きく貢献。特に、マネーフォワードのクラウドシリーズ(請求書、経費、給与、勤怠)の導入支援を得意としている。
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