2024/11/11
クラウドソフトの利用で会計・給与・請求書をまとめ…
コラム
2018年の通常国会で「働き方改革関連法」が成立し、各企業においての「働き方改革」は責務となっています。「働き方改革」が最も遅れているのは経理部門や人事部門といったバックオフィス業務と言われており、仕事量に対しての勤務時間、人材の確保と有効利用がなされているかをみれば、その会社の「働き方改革」が進んでいるかどうかが分かります。
さて、それはどういうことなのか、経理における現状と改善を例にして、最近耳にする「ホワイト経理」「ブラック経理」について考えてみましょう。
財務・会計を含めた経理部門の仕事は、毎日のルーティン業務を欠かすことは出来ず、5・10日(ゴトウビ)、月末・月初、決算期、また事業計画の時期になれば残業や休日出勤は当たり前と膨大な仕事量になります。
専門職である経理に「働き方改革」が出来るのか、どうすれば良いのかという心配は、今までのやり方を続けている会社には難しいかも知れませんが、これから取り組むべきことは下記の通りです。
・残業時間の抑制
・有給休暇の義務化
・フレックスタイム制度、短時間勤務制度の導入
・育児休暇、介護休暇の取得推奨
・リモートワーク、テレワーク(在宅ワーク)
・パート社員、派遣社員の均等・均衡待遇
など、経理で働く社員も勤務時間の短縮や有給休暇の取得が義務化されるので、いかに仕事を効率よく処理していくかが急務となります。
期日に縛られている経理に時間短縮と人材の有効活用をどう進めるか、どのように改善していくのか、「働き方改革」は経理にとってたいへん厳しい要求になるのです。
機密事項、経営状況そのものを担っている経理は誰でも出来るものでは無く、社外に持ち出せるものでは無いと今までは考えられていました。
決められた期日や役員会議などに必要な資料作成は、多忙であっても変更することは出来ず、必要に合わせて担当者は時間外労働で対応するのが当たり前でした。
「働き方改革」はこれらを無くせと言っており、そのためには、仕事量を減らすか、人員を増やすしか対策は無いと考えるのが一般的ですが、しかし、こういった現状を打破するためには常識にとらわれないことが必要不可欠です。
【改善策その1】 ITツールの導入
「ITツール」ってよくわからないし難しそうだからと諦めていませんか。
今までのやり方に慣れているからといって、変化を嫌っていませんか。
たしかに慣れているやり方をし続けるほうが安心だとは思います。
しかし本当にそのやり方が現代において効率的な方法といえるでしょうか。
<ITツールの特徴>
①AI(人工知能)による自動学習機能
②他ソフトとの連携によるデータ収集機能
③リモートワーク・テレワークが可能
これらによって「作業時間の短縮」「在宅ワーク」といった「働き方改革」を進めることにつながるのです。
【改善策その2】 アウトソーシングの活用
社内で仕事を完結しなければならないと思い込んでいませんか。
そもそも仕事量と従業員数のバランスは合っていますか。
残業時間に規制がかかり、従業員ひとり当たりの仕事量には限りがあります。
もし仕事量が多いのであれば、業務内容によってはアウトソーシングも検討すべきです。
社内の仕事量を減らすことで、無理な残業を抑制することにつながります。
さらにアウトソーシングのメリットとして、従業員の急な欠勤や退職といったリスクが一切なくなるという点もあります。
経理は多忙で厳しい「ブラック」なんじゃないかと思われがちですが、経理がブラックなのではありません。
簡単に言えば、ブラック企業の経理が「ブラック経理」であり、ホワイト企業の経理は「ホワイト経理」なのです。
【ブラック企業の経理】
利益を産まない経理は業績に左右されやすく、常にコストカットの対象にされています。
・人件費が削られるので、仕事が増えても人は増やせず、補充されない人員分の仕事で、長時間労働が当たり前になってきます。
・教育時間がないので人が育たず、常に人材不足になります。
・少人数で複雑な仕事をこなさなければならず、ストレスや健康状態の悪化につながります。
・さらにひどい上司や役員によって、粉飾決算、脱税まがいの経理処理を強いられる恐れがあります。
正しい仕事をしたくても、ブラック企業の経理であるがゆえに「ブラック経理」という汚名を着せられることがあるのです。
【ホワイト経理】
「ホワイト企業」の特徴として「従業員のこと(生活面含む)を考え、働きやすい企業」ということが大きなポイントになります。
・残業ゼロを実現可能とする
・有給休暇取得を奨励
・ハラスメント行為やプレッシャーが無い
・協力体制が整っているので、急な体調不良などにも対応してくれる
など
これらを実現する「ホワイト経理」では、業務効率化が可能な環境が整っており、時間と仕事量のバランスが取れた職場のため、気持ちにゆとりをもって業務に取り組むことができるのです。
経理の仕事には、一月、一年を見ても定時で帰宅できる時と超多忙な時期がありますが、どんな時期も残業ゼロで乗りきっている会社があるのは、「働き方改革」を実践出来ている会社だと言えます。
経理代行サービス(アウトソーシング)を積極的に利用し、時短要員の受入れやリモートワーク要員の確保によって、経費削減とスケジュール通りの業務遂行ができるようになります。
また、有給休暇取得や育児休暇、介護休暇など各人の生活を大切にすることで、仕事に集中することが出来るようになります。
「働き方改革」は決して難しいことではなく、他者に手伝ってもらいながら自分の生活を守ると考えれば理解しやすくなるのではないでしょうか。
「働き方改革」をどう実践すれば良いのか考えると難しくなりますが、「ブラック経理」と「ホワイト経理」を例にして考えてみるとわかりやすいですね。
これから日本の人口はどんどん減少していきます。
働く世代が少なくなる今後を考えると幅広く多くの人が仕事に関わり、どんな場所でも仕事出来る環境が整えば経理の未来も明るくなるでしょうね。
経理の「働き方改革」の改善策である「ITツールの導入」や「経理代行サービス(アウトソーシング)」を弊社では行っております。
中小企業の「働き方改革」を積極的にサポートいたしますので、まずはお気軽に弊社へご相談下さい。
K&P税理士法人
宮谷 祐史
経理業務改善、経理体制構築、経営計画・資金繰りサポート
某メガバンクで法人営業等を経験した後、某食品製造会社に転身。原材料の発注・在庫管理業務に従事した後、生産事業部にて生産ラインの効率化に貢献。2019年にK&P税理士法人に入社。クラウド・ITツールを使った業務の効率化の提案に定評があり、また、銀行折衝や、経営計画・資金繰り等の銀行提出資料作成のサポートも得意としている。マネーフォワード クラウド会計・クラウド給与 スペシャリスト認定。
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日々、多くの会社様より経理・労務を中心としたバックオフィス業務のご相談をいただいております。
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